ぼんやりしている間に5月が終わろうとしています。ツバメが帰ってきました。玄関のちょっと窪んでいるところに巣が出来ています。昨年は猫に襲われ、親鳥たちが呆然と電線に留まったままで可愛そうでたまりませんでした。こんなところにはもう二度と巣をかけないだろうと諦めていたのですが、帰って来てくれました。玄関の戸を開けると真上に日に日に大きくなっていく巣を見て、孫たちは大喜び。私は祈るような気持ちでいます。絶対守らなくては。
お帰りなさい、ナナさん。
急逝した活版女子。活版印刷が大好きで次々と商品を生み出していた才能ある人です。迷っていると「こうしたらいいんじゃないですか」「もっも自信をもってください。活版印刷は価値ある素晴らしいものですから」若い人から発破をかけられ、そうなんだと自信を深めてきました。助けられていました。誰からも信頼され愛されていました。一緒に仕事をするのがとても楽しかった。三人で次の計画をたてていた矢先のこと。本人が一番無念だったと思います。最期に「活版印刷に出会えてよかった」と話してくれたことが私の支えになっています。
きっとツバメになって、毎日電線にとまり工場をながめているのでしょう。
「紙と活版印刷」準備中です。三人でやり遂げますよ。